不動産の「入金管理」における課題4つ|入金消込を効率化するコツも

不動産管理に携わる企業で働いている人の中には、不動産に関する入金管理を負担に感じている人もいるでしょう。「請求情報と入金状況の照合に時間がかかっている」「特定の社員しかファイルを扱えない」など、改善したい課題を抱えながらも、行動に移せていない企業は多くあります。

この記事では、不動産管理会社が抱えがちな「入金管理」に関する悩みと、入金消込作業をExcelで管理する際のポイントを紹介します。入金管理をミスなく効率化するための方法についても併せて確認し、不動産に関する入金管理の業務をより簡単に行えるようなサポートや対策を考えましょう。

1. 不動産管理会社が抱える「入金管理」に関する主な悩み4つ

不動産管理に関する業務の中でも、金銭の取引に関係する「入金管理」は、負担の大きな業務の1つです。不動産の管理を行う企業の多くが入金管理の業務に関する課題を抱えているといわれており、代表的なものとして下記の課題があります。

・入金消込に時間がかかる
・管理戸数の増加に比例して作業工数が増える
・債権・滞留管理も行わなければならない
・作業が属人化しやすい

ここでは、それぞれの悩みにおいて入金管理が大変になってしまう理由について解説します。多くの不動産管理会社が抱えている入金管理の悩みを知り、自社が抱える課題について整理しましょう。

1-1. 入金消込に時間がかかる

入金消込は、家賃や更新費、修繕費用などの入居費用について、取引先への請求内容・請求金額と取引先からの入金状況を照合する作業です。入金消込でミスをしてしまうと、会社の信用に関わる問題が発生するリスクがあるため、注意して確認作業を行わなければなりません。

入金消込では、情報の更新漏れなどのミスを起こさないよう、物件ごとに確実に業務を行う必要があるため、時間がかかってしまいます。

理由として、振込人名の入力ミスにより入金者が不明になるケース、同姓同名からの入金でどこから振り込まれたのか判別がつかないケースや、入金金額が間違っているケース等も挙げられます。

月初や月末など、入金日後に入金消込作業を集中して行われる傾向があることも、入金消込に時間がかかる要因の1つといえるでしょう。

1-2. 管理戸数の増加に比例して作業工数が増える

入金管理を行う際には、賃貸契約の契約情報をもとに、物件別・契約者別・入金形態別に分けて対応しなければなりません。預り金からの入金や一部入金など、多彩な支払方法に対応しなければならないケースもあります。

管理する物件数や契約数が増加すると、金銭取引の件数や作業工数の増加は避けられません。作業工数が増えて、入金管理が複雑化することも、入金管理業務を負担に感じる原因の1つとして挙げられるでしょう。

1-3. 債権・滞留管理も行わなければならない

不動産管理における入金管理業務は、請求データをもとに「正しく入金されているか」を確認する業務だけではありません。入居するすべての取引先が「入金日までに」「正しい金額を」「決められた方法で」送金できるわけではないため、債権・滞留管理が発生するケースもあります。

「取引先が金額を誤って出金処理をしていた」といったケースは比較的対応しやすいといえますが、取引先に配慮しながら催促しなければならない場合も珍しくありません。滞納者との信頼関係の悪化を防ぎつつ問い合わせの連絡を行い、入金の催促・滞納金の督促を行う必要があることも、入金管理が大変になる原因の1つです。

1-4. 作業が属人化しやすい

入金消込をはじめとする入金管理業務は複雑な処理が必要であり、膨大な量となることも珍しくありません。そのため、経験・知識が豊富なベテランの経理社員に入金管理業務を一任している会社が多い傾向です。

しかし、取引先や物件情報、顧客情報に詳しい特定の担当者1人に入金管理を任せていると、その社員に負荷が偏るため、入金管理業務が大きな負担となってしまいます。社員の異動や休職・退職での引継ぎも困難となるため、属人化を防ぐような業務体制を整えることが重要です。

2. 入金消込作業をExcelで管理する際のポイント

入金管理を効率化する方法の1つとして、入金消込作業をExcelなどのスプレッドシートで管理する方法が挙げられます。取引規模がそれほど大きくない間は、導入コストとのバランスを考え、Excelで入金管理の効率化を図るとよいでしょう。

入金消込作業をExcelで管理する場合は、一からシートを作成すると時間や手間がかかるため、インターネット上で無料配布されているテンプレートの使用をおすすめします。必要とする項目・内容を管理できるシートを複数ダウンロードし、実際に使用して操作性などを点検した上で、自社にとってメリットの大きいものを選びましょう。

での入金消込作業を効率化するためには、関数やマクロ機能を活用することが重要です。入金消込作業で利用すると作業が捗る関数やマクロの設定方法を確認し、Excelでの入金管理を効率よく行いましょう。

2-1. 関数を活用する

Excelにおける「関数」とは、決まった目的を達成するために準備された計算式のことを指します。入金消込作業を効率よく進めるための代表的な関数は、下記のとおりです。

●SUM関数・SUMIF関数

SUM関数は指定した範囲のセルに入力された数値の総和を算出する関数であり、SUMIF関数は指定した範囲で条件に合う数値のみを自動計算するために使用する関数です。

=SUM(合計する範囲)
=SUMIF(指定する範囲,検索条件,合計する範囲)

SUM関数は入金予定金額の合計を表示したい場合に、SUMIF関数は「入金済み」「未入金」といった条件ごとの金額を合計して表示したい場合に利用できます。

●VLOOKUP関数

VLOOKUP関数は、条件に当てはまるものを指定する範囲から検索して表示する関数です。取引先の一覧表から、請求書番号や整理番号などに合致する取引先を探す際などに利用できます。

=VLOOKUP(検索値,範囲,列番号,検索の型)

●IF関数

IF関数は、条件に該当するものと該当しないものとで異なる処理を行うための計算式であり、他の関数との組み合わせで使用されることが多い関数です。例えば、COUNTIFと併用すれば、「入金が完了した取引先リストに取引先名があれば、入金管理表に○をつける」といった処理を行えます。

=IF(論理式,値が真の場合,値が偽の場合)
=COUNTIF(範囲,検索条件)

Excelでの入金管理で使用できる関数は、上記の他にも複数存在します。紹介した関数を中心として適切な関数を選び、作業の効率化を図りましょう。

2-2. マクロ機能を使用する

Excelで入金消込作業を行う場合、特定の条件に当てはまるセルを色分けしたり、データを抽出したりする作業が多く発生します。時間のロスを防ぐためにも、Excelで発生する作業を自動的に実行できる「マクロ機能」を活用しましょう。

マクロは「専門的な知識が必要」と思われがちですが、簡単な作業であれば特別な知識を持っていない人でも、Excelの基本機能を活用して設定できます。ここでは、未入金(未収金)のみを表示する操作をマクロ機能で行う方法について、解説します。

(1)Excelの「開発」タブを表示し、「マクロの記録」をクリックする
(2)マクロの設定ダイアログで、マクロ名を記入する
(3)「未入金の取引先のみを表示する作業」として、それぞれの列にフィルタを設定した上で「空白セル」のみにチェックを入れる
(4)「開発」タブにある「記録終了」をクリックする

シート上には、マクロを実行するためのボタンも設置できます。マクロ作成者以外の人も簡単にファイルを扱えるため、シートを破壊することなく利用することが可能です。

3. 入金管理を効率化するなら「賃貸管理ソフト」の導入もおすすめ

不動産管理に関わる入金管理はExcelでも行えますが、さらなる作業の効率化・簡便化を図りたい場合は「賃貸管理ソフト」の導入・システム利用がおすすめです。

賃貸管理ソフトの導入を検討する際には、各入金処理サービスから出力されるデータ形式に合わせた処理を行えることが重要です。どのようなデータ形式にも合わせられるようなシステムを選び、不動産に関する入金管理の業務負担を大幅に軽減して業務効率化を目指しましょう。

コンシストの提供する「不動産管理スケルトンパッケージ」は、各サービスから出力されるあらゆるデータ形式にも対応が可能な賃貸管理ソフトです。入金管理の効率化をお考えの方は、ぜひご導入をご検討ください。

⇒ 賃貸管理システム「不動産管理スケルトンパッケージ」についてはこちら

まとめ

不動産管理の入金管理を負担に感じる不動産管理会社は多く、「入金消込に時間がかかる」「督促業務もある」「属人化しやすい」といった課題を多くの企業が抱えています。入金消込作業をExcelなどで管理する際には、無料のフォーマットや関数、マクロ機能などを上手に活用し、データの処理にかかる時間や手間を削減しましょう。

「取引先・顧客が増えた」「どの社員でも扱えるシステムにしたい」など、入金管理の効率化・簡便化を図りたい場合には、賃貸管理ソフトの導入がおすすめです。入金処理サービスから出力されるデータ形式に合うシステム・オプション機能・プランを選択し、入金管理の業務効率化を進めましょう。

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