不動産の収支管理とは?考え方から便利なソフトまで紹介

不動産経営では「収支管理」という概念が大切です。正しい収支管理を行うことが経営の健全化につながり、利益アップに貢献します。

しかし、収支管理に苦労する不動産オーナーは少なくありません。適切な収支管理が難しく感じられる場合は、ソフトを活用することがおすすめです。

今回は、不動産の収支管理について解説します。収支管理の考え方の基本や、月々の収支管理を効率化するソフトも紹介するため、不動産オーナーの方は参考にしてください。

1. 不動産経営における収支管理とは

収支管理とは、利益と支出のバランスを正しく管理することです。不動産経営においては、収支管理がもっとも重要となります。不動産の収支管理が適切でなければ、賃貸収入に対して支出の割合が大きくなってしまい、利益があるにもかかわらず黒字倒産することもあるでしょう。

そのため、不動産経営では賃貸物件の収支管理を行い、利回りの意味を理解して収支計画を立てることが重要です。ここでは、不動産経営における利回りや収支計画の考え方について解説します。

1-1. 不動産経営における利回りの考え方

不動産経営における利回りの考え方には「表面利回り」と「実質利回り」の2種類があります。それぞれの考え方の詳細は以下のとおりです。

〇表面利回りの考え方
表面利回りとは「物件価格に対する家賃収入の割合」です。投資額に対してどれくらいのリターンがあるかを考える目安となります。表面利回りが高いほど不動産投資に適した物件となり、物件の価値も高くなる傾向です。

表面利回りを求める公式は「表面利回り=年間収入÷物件価格×100」となります。

(例)月々の家賃が20万円の物件で、物件価格が5,000万円の場合の表面利回り
20万円×12ヶ月÷5,000万円×100=4.8%

〇実質利回りの考え方
実質利回りとは、実際の家賃収入や諸経費をもとに算定した数値で、「実質の物件価格に対する実質の家賃収入の割合」です。表面利回りとは異なり、より正確な利回りを求めることができます。保有物件の実質利回りを正しく知ることは、不動産の収支管理に欠かせません。

実質利回りを求める公式は「実質利回り=(年間収入-諸経費)÷(物件価格+購入時の諸経費)×100」となります。家賃収入にかかる諸経費と、物件購入時の諸経費は別になるため注意が必要です。

家賃収入の諸経費
物件購入時の諸経費
管理費・税金など
登録免許税・仲介手数料・司法書士への手数料など

1-2. 不動産経営における収支計画の考え方

不動産経営における収支計画の考え方の基本は、キャッシュの収入と支出を具体的にすることが大切です。特に、キャッシュの支出は大きな問題となり、場合によっては資金調達が必要になることもあります。賃料などの収入に対し、キャッシュの支出をどれくらい抑えることができるかが、不動産経営を成功させるカギです。

不動産経営の支出のメインはローン返済となるものの、修繕費やリフォーム費用を支出として見込むことも重要です。修繕費やリフォーム費用は毎月必須の項目ではありませんが、不動産経営を長く続けるためには、修繕やリフォームは必ず行う必要があります。効果的なタイミングで修繕やリフォームを行うことで家賃収入のアップにもつながるため、これらの費用は必ず収支計画に入れることが重要です。

2. 効率的な不動産の収支管理にはソフトの活用がおすすめ

不動産の収支管理は項目が多く非常に複雑です。月々の収支管理を効率的に行いたい場合は、賃貸経営向きの不動産管理ソフトやITシステムを活用しましょう。

不動産管理ソフトには賃貸管理向けソフトとPM業務向けソフトがあり、目的に合ったソフトを見つけることが大切です。ここでは、それぞれのソフトの概要や特徴などについて解説します。

2-1. 賃貸管理向けソフト

賃貸管理向けソフトは、不動産事業を行う企業や経営者向けのソフトです。小規模な物件を持つ個人オーナーでも活用しやすく、気軽に導入できます。

賃貸管理向けソフトの主な機能は下記のとおりです。

賃貸管理向けソフトの主な機能
契約業務 入居者の契約情報を登録しておくことで、賃貸契約の締結・更新・解約のタイミングを通知してくれる
請求業務 ネットバンキングと連動することで、請求書作成や消し込みなどの確認作業を自動化できる
オーナー向け収支業務 家賃や経費の登録データをもとに、それぞれの物件の収入と支出の状況を把握できる
クレーム・連絡対応管理 入居しているテナントやオーナーにクレームや各種連絡を一括して送信できる

 

不動産の収支管理は家計簿ソフトで代用できますが、より作業を効率よく行うためには、不動産賃貸に特化した賃貸管理向けソフトを使うことがおすすめです。

2-2. PM業務向けソフト

PM業務とはプロパティマネジメント業務の略称です。PM業務とは、不動産オーナーが所有する不動産の運営管理を受託し、収益化を行うことが目的です。不動産オーナーに収支報告や収益報告をわかりやすく行う必要があり、PM業務向けソフトが欠かせません。

PM業務向けソフトの主な機能は下記のとおりです。

PM業務向けソフトの主な機能
予算収支業務 予算収支業務 物件ごとの予算や入居者情報をもとに、月々の収支管理などの会計業務を行う
長期修繕計画 物件の長期修繕計画の立案を行い、実際に修繕工事を行う際のコストなどのシミュレーションを提案する
長期収支シミュレーション 将来的な物件の収支や利益を長期にわたってシミュレーションする

 

PM業務では大規模な物件を担当するケースが多いため、月々の収支管理も膨大な項目となります。PM業務向けソフトを導入することで、正確なデータを把握することが大切です。

3. 収支管理に有用な不動産管理ソフトの選び方

収支管理に有用な不動産管理ソフトやシステムの選び方は、目的によって異なります。それぞれのソフトやシステムによって違いがあるため、まずは自分が重視するポイントを明確にしましょう。

ここでは、収支管理に有用な不動産管理ソフトの選び方について解説します。

3-1. 機能の充実度を重視する

不動産管理ソフトには、収支管理をするための基本的な機能は共通して搭載されています。目的に応じて、必要となる機能が備わっているソフトを選択しましょう。

よくある目的と効果的な機能の例は下記のとおりです。

目的
経理作業を効率化したい
営業活動を強化したい
できるだけ業務効率化したい
機能
・ネットバンキングと連動して入出金管理を行う機能
・売上、支出データを出力して会計ソフトへ仕訳データを連携する機能
・顧客の行動履歴をAIで自動化する機能
・ホームページやポータルサイトと連動して出稿を効率化する機能
・収支管理をメインとしたシンプルな機能

3-2. 操作性やサポート体制を重視する

不動産管理ソフトを選ぶ際は、操作性やサポート体制も重要です。不動産管理ソフトは、入力項目や管理項目が多岐にわたることもあり、人によっては操作の難易度が高い場合があります。不動産管理ソフトを活用するためには、操作性にこだわることが大切です。

また、不動産は法令や税率の変更によって会計システムに大きな影響が出るため、迅速に仕様変更を行うサポート体制も重要です。トラブルがあった際も、電話やチャットなどですぐに担当者と連絡が取れる会社であれば、万が一の場合も安心して相談できます。

3-3. セキュリティを重視する

不動産経営では、契約状況や資産状況など非常に重要な情報を扱います。使用するソフトのセキュリティが万全でなければ、情報流出の可能性もあるため注意しましょう。

不動産管理ソフトのセキュリティ対策には、不正アクセス防止のためIPを限定する方法や、ログの履歴取得などさまざまな方法があります。大規模なシステム化を検討する際は、セキュリティ対策についてしっかり確認してください。

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まとめ

今回は、不動産の収支管理について、また不動産管理ソフトの選び方などを解説しました。

不動産経営において、収支管理は欠かせません。収支管理がしっかりしていない不動産は、利回りがよくても黒字倒産に追い込まれる可能性があります。毎月の収支管理には、不動産管理ソフトの導入がおすすめです。

管理ソフトを導入する際は、選び方をしっかりと把握して選びましょう。利用目的に合った不動産管理ソフトを使うことが、家賃収益を高め、物件価値をアップさせるポイントとなります。

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