効果的な空室対策とは?全9つの対策をコスト別に紹介!

不動産オーナーの頭を悩ませる最大のポイントといえば「空室」です。総務省の統計によれば日本の空室率は年々上昇しており、今後も賃貸物件の空室問題は深刻化すると予想されています。

当記事では、アパートやマンションに効果的な空室対策について、コストをかけずにできる方法から大規模な方法まで、9つの空室対策をコスト帯別に紹介します。これから賃貸経営を始める人や、既存物件の空室対策に悩む人は、ぜひ参考にしてください。

1. 空室対策とは?

空室対策とは、所有する賃貸物件を満室にするための対策です。物件に空室があると、オーナーには家賃収入が入らず経費のみがかかるため、不動産投資にマイナスの影響を与えます。

なお日本の空室状況は深刻で、現在は「借り手市場」といわれています。

総務省統計局が発表した「平成30年住宅・土地統計調査住宅数概数集計結果の概要」によると、平成30年度の空家率は13.6%と過去最高を記録しました。空家率は戦後から年々増加しており、特にここ20年は伸び率も増えています。また、空家率のうち約50%は賃貸用物件であり、賃貸オーナーの空室対策は重要な課題です。
(出典:総務省統計局「平成30年住宅・土地統計調査住宅数概数集計 結果の概要」)

今後も国内の空家率はさらに上昇することが予想されているため、空室対策をしっかり行うことが、安定した賃貸管理の鍵となるでしょう。

2. 【コスト帯別】アパート・賃貸物件における空室対策全9選

ここでは、賃貸経営に欠かせない空室対策の方法を、以下のように9種類解説します。

空室対策
(1)募集条件の緩和
(2)管理会社の切り替え
(3)フリーレントの導入
(4)初期費用の減額
(5)募集資料の見直し
(6)セキュリティ対策
(7)人気設備の導入
(8)リフォーム・リノベーション
(9)外壁塗装
コスト
難易度
効果

なお空室対策はそれぞれにメリットとデメリットがあるため、いくつかの対策を組み合わせて行うことが効果的です。

2-1. 【無料・コスト低】空室対策5つ

ここでは、無料やコストをほとんどかけずにできる空室対策を5つ紹介します。

(1)募集条件の緩和

入居してほしいターゲットの募集条件を緩和することは、コストをかけずにある程度の効果を得られる空室対策の一つです。

物件オーナーは誰しも、保証人がいるような信頼できる人・丁寧に部屋を使ってもらえそうな人に貸したいと考えます。しかし、競合物件と同じ条件では入居希望者が集まりにくい傾向です。

例えば、他の物件では断られる可能性が高い以下のターゲット層も、入居OKとして募集するとよいでしょう。

・単身高齢者
・ペットを飼いたい人
・外国人入居者

ただし、「不動産退去時のトラブルが起きやすい」というデメリットがある点に注意してください。


(2)管理会社の切り替え

現在契約している管理会社や仲介会社を切り替えることで、入居者が集まりやすくなる場合があります。管理会社や仲介会社にはそれぞれ異なる特徴があるため、物件エリアに合った「賃貸仲介能力」の高い不動産会社を探しましょう。

管理会社や仲介会社を切り替える際は、一般的に3か月前の解約通知が必要です。ただし、サブリース契約の場合は半年前に解約予告を行う場合もあるため、まずは契約内容を確認することが大切となります。


(3)フリーレントの導入

フリーレントとは、入居時から数か月分の家賃をゼロにするサービスです。

近年よく見られる入居者募集方法の一つで、アパートやマンションなど幅広い物件で導入されています。フリーレントは「数か月分の家賃を損する」というイメージがありますが、フリーレント期間で退去する人は、ほとんど発生しません。

フリーレントのポイントは、募集する家賃を値下げしないことです。数か月分の家賃をゼロにしているため、既に実質的な値下げを行っています。

また、既存の入居者からの賃料減額リスクを避けるためにも、階数・角部屋などの条件以外では、他の入居者と額面上の家賃の差が出ないようにしましょう。


(4)初期費用の減額

初期費用とは、敷金・礼金などのことを指します。

初期費用は一時金とも呼ばれ、最近では空室対策のために初期費用をゼロにする物件も増えています。引越しには何かと費用がかかるため、入居者にとって敷金・礼金ゼロの物件は非常に魅力的です。敷金・礼金の物件はゼロゼロ物件とも呼ばれ、ゼロゼロ物件のみにターゲットを絞って検索する入居者も多く存在します。

ただし敷金をゼロにした場合、退去時の原状回復が必要な時や家賃滞納時は、借主に請求が必要となる点に注意してください。

また、契約更新時の「更新料」をゼロにする方法も有効です。


(5)募集資料の見直し

様々な空室対策を行っても入居者が見つからない場合、募集資料(マイソク)の見直しを検討しましょう。具体的には、以下の対策が有効です。

・綺麗な室内写真を掲載する
・写真の枚数を増やす
・近隣の情報を充実させる
・図面を分かりやすく記載する

インターネット検索で物件を検索することが当たり前となった今、インターネットから得られる募集資料は大きな判断材料となります。特に、見た目が汚い部屋よりも綺麗な部屋に住みたいと多くの人は思うため、室内が綺麗に映っている写真を掲載しましょう。

収支シミュレーションを考えながら、適切な対策を組み合わせて行いましょう。

2-2. 【コスト中】空室対策2つ

ここでは、コストを比較的抑えつつ、効果の高い空室対策を2つ紹介します。

(6)セキュリティ対策

近年、物件探しの際にセキュリティを重視する入居者が増えています。

特に、都市部の物件を探す入居者や女性入居者はセキュリティにこだわる傾向が強く、防犯面で不安のある物件は敬遠されやすいです。

一般的なアパートにはオートロックがないため、アパートの入り口に「門扉」を設けることで簡易的なオートロックを設置できます。他にも、防犯カメラ・センサーライトの設置などが、有効な防犯対策として挙げられます。


(7)人気設備の導入

立地や家賃の条件がよくても入居者が集まらない場合、以下のような人気設備の導入がおすすめです。

・無料インターネット環境(無料Wi-Fi)
・エアコン
・宅配ボックス

設備を導入する際は、入居者ニーズに合わせて設備を選びましょう。若者が中心の物件では無料インターネット、単身世帯が多い物件では宅配ボックスが人気です。また、エアコンなどの冷暖房完備物件は、ターゲット層に関係なく多くの賃貸希望者に人気があります。

セキュリティ対策や人気設備の導入を行うことで、入居者の層を広げることが可能です。

2-3. 【コスト高】空室対策2つ

ここでは、コストはややかかるものの、抜本的な空室対策となる方法を2つ紹介します。

(8)リフォーム・リノベーション

古い賃貸住宅は、リフォームやリノベーションを行うことがおすすめです。

リフォームは、「内装を改装して、見た目を綺麗にすること」が目的となります。リノベーションは、「既存の建物を利用して、新たな機能や価値を付け加えること」が目的です。

例えば、昭和レトロなイメージのアパートを現代風に改装することはリフォームです。一方で、雰囲気を活かして設備を新しくすることはリノベーションとなります。

リフォームもリノベーションも、どちらも費用はかかりますが、物件を大幅にリニューアルできます。全く借り手のつかなかった物件が、改装によって人気物件に生まれ変わったという事例も多く、費用をかける価値は十分にあるでしょう。

ただし、利益を上げるためには改装費用をできるだけ抑えることがコツです。施工事例をよく調べて管理会社と相談し、最適なプランを考えましょう。


(9)外壁塗装

賃貸物件は外観のイメージも重要であり、内部のリフォームやリノベーションを行っても、物件そのものが老朽化していると入居者に敬遠されます。古い賃貸マンションなどを貸し出す際は、外壁塗装を行うことも一つの手段です。

外壁塗装はかなりのコストがかかる大規模修繕となり、オーナーにとっては大きな負担であるため、判断は慎重に行いましょう。

リフォーム・リノベーションや外壁塗装は一定の費用がかかるため、空室対策における最後の手段として考えるとよいでしょう。

まとめ

賃貸オーナーにとって、空室対策は重要な問題です。国内の賃貸需要が年々落ち込む中で、他の物件と差別化を図るためには、積極的に空室対策に取り組む必要があります。

空室対策にはコストをかけずに簡単にできる方法から、思い切ってリニューアルする方法まで、様々な方法があります。また、募集条件の緩和やフリーレントの導入などは、比較的簡単に講じることができる対策です。

物件の立地やターゲット層・予算や目的に合わせ、最適な空室対策を選びましょう。

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