不動産におけるコンサルティング例|費用相場と注意点

不動産物件の管理や運用に関する悩みがある場合、不動産コンサルタントに相談をすることで、悩みを解決できることがあります。しかし、依頼を検討している人のなかには、報酬に見合った活躍が期待できるのか不安に感じる人もいるでしょう。

信頼できる不動産コンサルタントを探すためにも、まずは不動産コンサルタントの概要を知ることが大切です。

今回は、不動産におけるコンサルティング例や、不動産コンサルタントの概要を解説します。依頼する場合の費用相場なども解説するため、不動産コンサルティングのことを詳しく知りたい人は参考にしてください。

1. 不動産コンサルタントとは?

不動産コンサルタントとは、「公認不動産コンサルティングマスター(不動産コンサルティング技能登録証)」を所持している人を指します。国家資格ではないものの、国土交通大臣の登録を受けて認定される準公的資格です。

公認不動産コンサルティングマスターとなるためには、不動産コンサルティング技能試験合格後、登録要件である「実務経験5年以上」をクリアしなければなりません。また、不動産コンサルティング技能試験の受験は、下記の資格のうちいずれか1つを所持している人に限ります。

・宅地建物取引士(宅建士)
・不動産鑑定士
・1級建築士

いずれも取得が難しい資格であるため、不動産コンサルタントは不動産分野の深い知識がある人のみが就ける職業です。

不動産コンサルタントは、依頼者からの不動産に関する相談や悩みに向き合いながら、問題や課題の解決・改善を目指します。個人だけでなく法人企業からのコンサルタント業務依頼も豊富です。

1-1. 不動産コンサルタントの種類

不動産コンサルタントは、依頼者のニーズを考えメリットが大きくなるような提案を行い、依頼者の代理として提案に沿った業務を実行します。不動産コンサルタントの種類は、以下の2つです。

○提案型

提案型は、適正に利用できていない土地に対して、建築工事や土地売却などの用途変更を提案します。開発営業コンサルティングと呼ばれることもあり、依頼者の利益に結びつくことが特徴です。

依頼者は、不動産コンサルタントの提案を基に利益面を考慮しながら今後の対応を検討します。

<業務例>
・土地買替による好条件地取得の提案
・資産家向け相続対策の提案
・資産運用や投資の提案

○処理型

処理型は、不動産に関する権利の調整や整理が主な業務です。遺産相続争いや土地所有権争いなどによって、不動産における権利が不健全な状態となるケースは少なくありません。 依頼者は、不動産コンサルタントに依頼することで権利が明確となり、円滑な紛争解決を目指せます。

<業務例>
・借地権、小作権、借家権の処理
・相続権、遺留分権の処理
・地境、通行権の処理

2. 不動産コンサルティングの相談例2選

不動産会社からのコンサルティング依頼でよくある内容には、「個人相続」と「CRE戦略」が挙げられます。不動産会社がコンサルティング依頼を行う背景や目的は、以下の通りです。

〇個人相続に関する内容

個人相続では、相続税や遺留分権など不動産に絡むさまざまな権利の処理が必要となります。不動産会社の経営者や上層部が相続に関する知識がない場合、円滑な解決を目指すためには不動産コンサルタントのサポートが必須です。

不動産コンサルティングを依頼することで、相続税の軽減や相続におけるトラブル回避につながります。また、事業継承サポートや相続関係者の利害調整なども対応してもらえるため、具体的な提案を基に相続に関する処理や手続きをスムーズに進めることが可能です。

〇CRE戦略に関する内容

CRE(企業不動産)の活用や運用によって、企業価値を高めることができます。しかし、CRE戦略には不動産に関する専門知識やノウハウが必要です。また、会計知識やビジネスセンスも求められます。 今後の不動産会社経営に役立つ提案やアドバイスを欲している場合は、不動産コンサルタントにCRE戦略について相談してみましょう。CREの有効活用や財務改善の提案など、全てをワンストップで対応できる不動産コンサルタントに依頼することで、よりCRE戦略の効果が高まります。

3. 【報酬体系別】不動産コンサルティングを依頼する場合の費用相場

不動産コンサルティングの報酬体系は、「時間制」「案件別」「成果報酬型」の3つです。不動産コンサルティングの費用相場は、報酬体系によって異なります。

不動産コンサルティングにおける報酬体系ごとのメリット・デメリットや費用相場は、以下の通りです。

〇時間制

時間制は、コンサルティングにかかった時間によって請求額が決まります。1時間あたりで単価が決められているため、費用をイメージしやすい点がメリットです。ただし、顧客対応時間だけでなく、不動産コンサルタントの事務作業時間も費用に加算されることを理解しておきましょう。

報酬単価は、不動産コンサルタントの実績や知識によって差があります。費用相場は1時間あたり約5,000円です。

〇案件別

案件別は、依頼する案件ごとに料金が決まっている報酬体系です。依頼案件数が少なければメリットが大きいものの、複数の案件を同時に依頼する場合は、その分費用が増えることとなります。書類の種類によって単価が異なることも多く、重要書類は通常書類の2倍となることも珍しくありません。

費用相場は書類1件あたり約50,000円です。

〇成果報酬型

成果報酬型は、不動産コンサルティングでもっとも多い報酬体系です。コンサルティング終了時に成果に応じた報酬が決まるため、依頼側は安心して利用できます。成果報酬額は、「売買価格×○%」で計算されるケースが一般的です。ただし、不動産コンサルタントによって成果報酬の割合に開きがあります。

費用相場は売買価格の約5~20%です。

4. 不動産コンサルティング依頼時の注意点

不動産コンサルティング依頼時は、信頼できる不動産コンサルタントを選ぶことが重要です。特に、不動産コンサルティング技能登録証を所持していない「自称不動産コンサルタント」に注意しましょう。

また、「依頼者より自分のメリットを優先する」という不動産コンサルタントの場合、満足のいく提案や改善が望めない可能性があります。不動産コンサルタントの提案内容が全て自分の利益につながるとは限らないため、相手の言いなりとならず、利用する側も十分な知識を備えることが大切です。

加えて、不動産コンサルタントと契約を結ぶ場合は、契約内容を十分に確認しましょう。契約書の作成では下記の点に注意が必要です。

・自分にとって不利なことが書かれていないか
・報酬体系が明確かどうか
・契約内容を理解できているか

契約書にサインした以上、理解不足や誤解があったとしても契約に承諾した事実は変わりません。後々トラブルの原因とならないよう、契約書は隅々まで確認しましょう。途中解約には違約金が発生するケースも多いため、契約書の内容をしっかり理解したうえで契約することが重要です。

不動産コンサルタントへの依頼はもちろん、提案の承諾などの最終的な判断は依頼者が行います。不安な点やわからないことは、そのままにせず不動産コンサルタントに確認したり自分で調べたりしながら、納得したうえで決断しましょう。

まとめ

不動産コンサルタントは、公認不動産コンサルティングマスターの有資格者です。資格取得の難易度が高く、合格には不動産に関する深い知識が求められます。

不動産コンサルタントには提案型と処理型の2種類があり、費用相場は報酬体系によって異なることが特徴です。もっとも多い報酬体系である成功報酬型の場合、売買価格の約5~20%が費用相場となります。

不動産コンサルティング依頼時は、不動産コンサルタントに任せきりにせず、自身でもしっかり調べたうえで契約締結や提案の承諾を行いましょう。

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