【不動産業向け】クレームの対処法|顧客と信頼関係を築く方法も解説

不動産業に携わっている人にとって、「クレーム対応」は避けられないものです。

クレームが発生した場合、迅速な対応が求められます。クレームに対応するうえで最も大切なのは、顧客との信頼関係です。コミュニケーションを重ねて連絡を密にし、顧客に信頼される担当者になれば、クレームも起こりづらくなります。

そこで今回は、不動産業に携わる人に向けて、考えられるクレームの対処法をわかりやすく解説します。クレーム処理に役立つ、「顧客との信頼関係を結ぶ方法」も解説しているため、クレーム対応にお悩みの人はぜひ参考にしてください。

1. 不動産業におけるクレームの代表的な原因

不動産業では、クレームの発生は日常茶飯事です。不動産取引(売買・仲介)に不慣れな一般の顧客にとって、不動産の仕組みは難しく、ささいなことでも不安に感じてしまいます。

そのため、営業サイドが常識と思っていることも、クレームを発生させる要因となる可能性は十分考えられるでしょう。まずは、不動産業界で発生するクレームの代表的な原因について解説します。

1-1. 連絡がないこと・遅いこと

不動産業で多いトラブルのひとつが、営業担当者からの連絡がないことや遅いことです。

顧客にとって、取引の窓口は営業担当者だけです。唯一の担当者から連絡がなければ、いら立ちや不信感が生まれてしまうでしょう。

しかし、営業サイドにとっても、連絡ができない時は何らかの事情があることがほとんどです。双方の認識をしっかりとすり合わせ、現状の確認と、連絡の期日について約束しておくようにしましょう。

たとえ、指定の期日までに状況の進展がなくても「進展がない」という電話を入れるだけで、顧客は安心します。

1-2. 説明とは異なること

不動産取引の仕組みは非常に複雑で、素人には容易に想像できない部分が多くあります。顧客にきちんと説明したつもりでも、顧客の解釈が間違っており、「説明と違う!」というトラブルが起こるケースは珍しくありません。

実際に、顧客が自分の思い込みで事実を捻じ曲げて記憶しているケースもあれば、実は営業担当者の言葉が足りなかったというケースも当然あります。

説明の行き違いによるトラブルを防ぐためには、営業担当者の説明と顧客の理解の間に齟齬がないように、なるべく内容や相談日を書面に残しておくことが大切です。

2. 不動産業におけるクレームへの基本的な対処法

不動産業で起こりやすいクレームはさまざまですが、基本的な対処法は共通しています。苦情を放置していると二次的なトラブルに発展する恐れもあるため、クレームには迅速に対応しましょう。クレームを円滑に処理するためには、まずクレームの対応先を明確にすることが大切です。

クレームが発生した場合は、クレームの原因と契約内容を確認してからトラブル対応を行います。貸主と借主のどちらが対応すべきケースか、責任の所在は契約書の取り決めの中でほぼ決まっているため、契約内容の確認は必須です。

基本的にクレームに対しては誠実に対処するべきですが、中には理不尽なクレームを主張する「モンスタークレーマー」も存在します。モンスタークレーマーには、毅然とした対処をしましょう。

ここからは、上記のクレーム対処の基本を踏まえ、よくあるクレームの種類別に対処法のポイントを紹介します。

2-1. 借主からのクレーム

借主からのクレームで多いケースは、賃貸住宅の設備故障や不備に関わる内容です。いざという時にすぐに対処できるよう、あらかじめ修理業者を確認しておきましょう。

また、日常的に使用する設備に不具合が起こった場合、借主の「一刻も早く修理をしたい」という焦りから、ささいな不安や負担でトラブルに発展する可能性があります。そのため、修理はできるだけ迅速に手配しましょう。さらに、建物の工事を伴う修理の際は時間がかかるため、管理会社やオーナーにもすぐ許可を取る必要があります。

また、マンションやアパートの騒音問題など、近隣住民に対するクレームもよくあります。トラブルの原因である住民が同じ貸主の場合は、書面の注意や掲示板での呼びかけなど、さまざまな手段で対処しましょう。

しかし、トラブルの原因となる物件が分譲マンションや他人が所有している場合は、苦情対応が難しくなります。管理組合や第三者を交えての交渉に発展することもあり、問題解決には時間がかかる可能性が高いことも覚えておきましょう。

2-2. 借主に対するクレーム

近隣住民から借主に対するクレームが寄せられた場合は、借主に対してすぐに注意する必要があります。騒音問題やゴミの出し方などは、よくあるご近所トラブルのひとつです。

大家から入居者全員にお知らせを出すか、あるいは個別に注意するか、状況をきちんと見極めて適切な対処をしましょう。

あまりに悪質な場合は、弁護士への相談や、賃貸契約解除も視野に入れた対応が必要です。

2-3. 退去時のクレーム

退去時のクレームは、賃貸物件の敷金精算に関するトラブルがほとんどです。

借主が入居時に初期費用として支払った敷金は、部屋の原状回復費用にあてられるため、全額返還されるケースはほとんどありません。退居時の物件の状況によっては、むしろ追加で費用がかかることもあります。

しかし、「家の敷金は全額返ってくるもの」と考えている借主は多く、双方の認識の違いから、敷金返還トラブルは特に発展しやすい問題となっています。

敷金返還トラブルを防ぐためには、事前に「原状回復にかかる費用」を明確にし、かつ納得してもらうことが大切です。契約時に、特記事項(契約条項)として、原状回復についての内容を付記しておくと良いでしょう。

3. クレームを減らすためには顧客との信頼関係が大切

クレームを減らすために何よりも大切なことは、顧客との信頼関係を構築することです。

顧客から問い合わせがあった際は、親身になってコミュニケーションを取り、こまめな連絡を重ねることで、顧客との信頼関係はアップします。

最後に、顧客との信頼関係を構築するために役立つ、重要なポイントを3つ紹介します。

3-1. 不動産初心者にわかる説明を心がける

不動産契約は、一般人にとってほとんど縁のないものです。特に不動産や土地の売買など、金額の大きい取引は、人生で初めてという人もたくさんいます。営業担当者は、今回の取引がどのような内容か、不動産の初心者でもわかるような説明を心がけましょう。

また、不動産業界には独特の専門用語や業界知識があります。不動産業者なら常識という内容も、素人にとっては未知の世界です。「これくらい言わなくてもわかるだろう」という油断が、思わぬトラブルにつながります。契約業務に関する内容は、どれだけささいなことであっても、わかりやすく伝えるようにしてください。

3-2. 期日や目安をしっかりと伝える

連絡遅れや伝達ミスによるクレームの原因は、「連絡がいつくるかわからないという不安」がほとんどです。顧客を安心させ、信頼感を得るためにも、報告までの期日や目安をしっかり伝えておく必要があります。

例えば、不動産売買で売主からの連絡を待つ必要がある場合、現状の説明と共に連絡の期日を設定しましょう。

「売主さんの返答待ちですが、今週は仕事が忙しいとのことで、返事は週末になる予定です。万が一連絡がなくても、週明けの月曜に必ず現状報告いたします。」

このように、細かく状況を説明しつつ、次回の報告日を明確化することで、顧客に安心感を与えられます。連絡不足による余計なトラブルを起こさないためにも、顧客との連絡は密に取ることを心がけてください。

3-3. 担当者は行動していることをアピールする

顧客にとっては、不動産取引で関わる相手は、相談窓口となっている営業担当者だけです。しかし、実際には営業担当者の裏で、さまざまな分野の担当者が関わっています。どこか1ヵ所でも進捗が遅れると、営業担当者がいくら動いても事態は進展しません。

このとき、連絡もなしに進捗が遅れ、かつ行動していることすら伝わらなければ、顧客は「担当が何もしてくれない」という不信感を抱いてしまいます。結果的にクレームにつながり、大きなトラブルに発展する可能性も大いに考えられます。

進捗が遅れることがわかった場合、まず担当者は解決に向けて行動していることをアピールしましょう。

「担当者の見積もり待ちですが、業者の都合で見積もりに時間がかかるそうです。こちらからも、〇日までに届くように再度連絡を入れますが、後日改めて進捗を報告します。」

見積もりが届いていないという問題は解決していないものの、情報共有により顧客の受ける印象は圧倒的に良くなるでしょう。

まとめ

不動産業では、騒音やゴミ出しのトラブル、敷金にまつわる問題など、さまざまな場面において、顧客からあらゆるクレームを受けます。クレームから大きなトラブルに発展することもあるため、クレームは迅速かつ誠実に対応することが大切です。

株式会社コンシストが提供するPMS「不動産管理スケルトンパッケージ」には、クレーム管理という機能があり、不動産管理に大きく役立ちます。

例えば、借主や貸主からの問い合わせに対して、クレーム内容を登録しておくこともでき、連絡の期日を設定し、期日を超えているクレームをチェックすることもできます。メインメニューのアラート機能によって、期日超えのクレーム一覧を表示すれば、対応漏れの危険もなくなるため、不動産管理をよりスムーズに進められるでしょう。

不動産のクレームにお悩みの人は、ぜひ一度ご相談ください。

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