新型コロナウイルスが不動産業界に与えている影響とは

新型コロナウイルスの流行は、日本経済全体に大きな影響を及ぼしています。不動産業界では、店頭への来客数やメール・電話による問い合わせ数の減少など、直接的な影響が現れつつあります。

この記事では、新型コロナウイルスが不動産業界に与える影響について、具体的に解説します。さらに、新型コロナウイルスによる不動産業界への影響を緩和するための対策についても詳しく紹介するため、不動産業界に関心を持っている方は、ぜひ参考にしてください。

1. コロナが不動産事業者に与えている影響

新型コロナウイルスは、不動産業界に大きな影響を与えています。例えば、不動産会社の経営において、特に影響の大きいものとしては、「来店数の減少」「内見数の減少」「問い合わせの減少」「売上の減少」が挙げられます。
また、「営業時間の短縮」や「イベントの中止・延期」「物件引き渡しの延期」「テレワークの導入」など業務の進め方に関しても影響が大きい傾向です。

不動産会社への影響を業態別に見ると、「賃貸物件の仲介」「賃貸物件の管理」「売買の仲介」「マンションの分譲」といった広範な業態で大きな影響があります。

このことから、不動産業界全体が新型コロナウイルスの流行によって強い影響を受けていることが分かります。

売上の減少や日常業務の停滞によって、今後の経営に不安を抱えている会社が多く、コロナ対策について真剣に取り組まなければなりません。

2. 不動産投資にも影響を与えている

新型コロナウイルスの流行は、不動産業界全体に大きな影響を与えています。そのため、不動産投資の世界にも新型コロナウイルスは、大きな影響があります。

ここでは、不動産投資に対して新型コロナウイルスが与える影響について、賃貸需要・物件価格・融資という3つの観点から解説します。

2-1. 賃貸需要に与える影響

国民に対する外出の自粛要請や、行政からの事業者に対する営業自粛要請の影響を受けて、飲食店をはじめとした店舗は収益を大きく落としています。借主であるテナント入居事業者からは、家賃減免措置を求める動きが活発化しつつあります。
しかし、現状では賃貸事業者に対する行政からの十分な補助・支援がないため、テナント企業の要求に応じると、貸主の負担が増大します。

特に競争力の低い物件に関しては、家賃減免措置による「賃貸収入の低下」に加えて、テナント企業の撤退による「空室の長期化」というリスクにも警戒しなければなりません。

さらに、賃貸物件に関しては以下の状況に注意する必要があります。

・事務用オフィス、商業施設、シェアオフィスなどで軒並み賃貸需要が下がっていること
・2020年第1四半期の東証REIT株価指数が25.6%下落し、過去最大の下落幅となっていること

2020年6月時点では不動産業界全体への影響は限定的といえますが、この状態が続くと業界全体に重大な被害を及ぼしてしまうと予測されています。

2-2. 物件価格に与える影響

新型コロナウイルスの影響による景気停滞が長期化すると、物件価格に影響を与える可能性があります。

最も強い影響が懸念されるものが、新築マンションの価格です。新型コロナウイルスが日本国内に上陸してから、新築マンションの内見率は既に8割以上も減少しています。内見率の減少に比例して、物件の成約数も大幅に減少する可能性があります。
ディベロッパーは販売数減少の損失を最小限に抑えるため、値引もしくは平米単価の引き下げに割引に踏み切ることが予想されます。

中古マンションは、個人購入者が多いことから、新築マンションほど顕著な価格の下落は起こりにくい傾向です。しかし、日経平均株価の下落幅と同程度の相場低下が起こることは十分に考えられます。

2-3. 融資に与える影響

新型コロナウイルスの流行に伴う景気停滞により、金融機関の融資姿勢が硬化することが予想されています。さらに、物件評価額の低下により不動産物件の担保評価が低下するおそれがあります。
担保としての評価が低下することにより、不動産投資を目的とした資金調達は、厳しくなっています。

3. 住居選びのポイントも変化する?

新型コロナウイルスの流行や社会経済環境の変化により、住宅選びのポイントが変化する可能性が指摘されています。さらに、物件評価額の低下により不動産物件の担保評価が低下するおそれがあります。

従来は、都心への通勤を前提に住居を考える必要があったため、「駅近物件」であることが重視されていました。しかし、新型コロナウイルスの影響で、テレワークでの働き方が広がったことにより、多少駅から距離のある物件であっても評価される可能性があります。
「マンション」、「駅近」、「都心」指向という価値観に変化が起こり、「一戸建て」、「郊外」志向が現在よりも強まると予想されます。

また、将来にわたって長く暮らすことを前提に住居を選ぶことから、新築物件にこだわる人が多数派でした。
しかし、近年は若い世代を中心に新築志向が低くなりつつあります。新築にこだわらず状況に応じて住居を変える、といったライフスタイルが広がっています。
新築志向が希薄化している背景には、サブスクリプション(定期購入)人気の高まりなど、「モノ」消費から「コト」消費へと個人の嗜好が変化していることが、要因として挙げられます。

さらに、空き家への認知度や関心が高まっていることは、人々が持つ価値観の変化を示す重要な証拠です。買い手のつかなかった空き家物件を格安で購入し、リノベーションを行い自分好みのスペースを作って生活したい、という人が増えつつあります。

4. コロナの影響は一時的?

新型コロナウイルスの影響が非常に大きいため、不動産業界全体が長期的に低迷してしまうような印象を持たれるかもしれません。
しかし、「不動産業界において新型コロナウイルスの影響は一時的で限定的」という声が少なからずあります。不動産業界全体に対して与える影響は一時的であるとされる根拠は、以下の通りです。

・個人の家計において、不動産は「衣食住」という生活の基盤に関する部分であり、元々「生活費」として考えられることが多いため、リフォームや点検の需要は下がりにくい
・景気停滞により不動産業界が落ち込む場合、生活の基盤である不動産業界は他の業界よりも後から影響を受ける
(よほど大きな経済の落ち込みがない限りは、不動産業界への新型コロナウイルスの影響は限定的にとどまる可能性が高い)
・資材や人材の調達不足などにより、新築の竣工が遅れていることで賃貸需要が増えるなど、不動産業界全体でバランスが取れる
・取引期間が長期に及ぶ不動産売買では、コロナ終息を見越して動く顧客が増えてくると見込まれる

もちろん、中には上記の予想は楽観的であり、新型コロナウイルスは不動産業界全体に対して、長期的な影響を与えるという見方もあります。

5. 不動産業界が行っている対策

新型コロナウイルスが不動産業界に与える影響が一時的・限定的なものであるとしても、最小限に影響を抑えるためには、適切な対策を取る必要があります。

実際に不動産会社が取っている新型コロナウイルス対策は、以下の通りです。

・店頭窓口にアクリル板を設置して、ウイルスの飛沫感染を予防する
・顧客からの物件に関する問い合わせや質問の窓口として、ビデオ通話などのリモート技術を採用する
・VR(仮想現実)技術を活用して、オンライン物件見学を実施する

さらに、日常業務や営業活動の円滑化を目的に、不動産管理ツールを活用する会社が見られます。

例えば、コンシストが提供する「スケルトンパッケージ」を利用することで、クラウド上で不動産管理を行うことが可能です。
リアルタイムで複数の従業員と情報共有を行えるため、テレワーク・在宅勤務の推進を行いやすくなります。このような不動産管理システムの活用により業務効率の改善を進めることで、新型コロナウイルスによる経営への影響を抑えることが可能です。

まとめ

不動産業界にとって、新型コロナウイルスの影響は決して小さなものではありません。

専門家による見通しでは、不動産業界全体に対する新型コロナウイルスの影響は一時的・短期的であるとされています。しかし、2020年6月時点では終息の目途が立っていないことから、不動産会社はできる限りの対策を講じることが重要です。

新型コロナウイルスによる経営への影響を最小化するための方法は、リモート顧客対応やテレワークの推進だけではありません。コンシストが提供する「スケルトンパッケージ」のような不動産管理システムを活用することで、業務効率の改善を図ることも必要な対策の一つと言えます。

不動産管理業務でお悩みの方、
まずはご相談ください。

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