請求書の電子化で業務効率化!メリット・デメリットと注意点

業務効率化を実現する方法の一つとして、「請求書の電子化」があります。現在、様々なツールやシステムが開発され、請求書の電子化は取り組みやすくなっています。

この記事では、請求書を電子化することについて、法的有効性とメリット・デメリットを解説します。さらに、請求書の電子化を進める場合の注意点・ポイントについても紹介するため、経理業務の効率化に興味を持っている方は、ぜひ参考にしてください。

1.請求書の電子化は法的に有効?

結論からいえば、「請求書の電子化」は法的に有効とされています。請求書とは、契約の当事者双方が「請求の内容を確認すること」を目的として交わされる書面であり、電子化された文書であっても、目的を十分に果たすことができるためです。

ただし、電子化された請求書には、デジタル文書特有の注意点があります。特に注意しなければならないことが、「データの改ざん対策」です。

Wordなどのデジタル文書は、特に対策を行わなければ、誰でも簡単に内容を書き換えることができます。例えば、請求書の金額を変更したり、顧客企業名を変更したりするなどの改ざんを行うことが可能です。

改ざんを防止するためには、Wordなどで作成した文書を書き換えが不可能なPDFに変換して送付するという方法があります。

1-1. 保存要件とは?

請求書を送る側の企業は、特段、税務署等に届出をすることなく、請求書をPDF等で作成して顧客企業へ送付することができます。

一方、請求書を受け取る側の企業は電子化された請求書が法律的にその効力を発揮するために、「電子帳簿保存法」と「e-文書法」に準拠しなければならず、税務署に承認申請を出す必要があります。承認を受けていない場合は、プリントアウトして7年間保管しなければいけません。

1998年に制定された電子帳簿保存法は、日本国内で初めて電子データの保存を可能とした法律です。ただし、無条件に書類の電子化が認められるわけではなく、条件や環境面での整備が要件とされています。また、電子帳簿保存法ではスキャナ保存によるデータを文書としては想定していません。

2005年に制定されたe-文書法では、スキャナ保存によるデータが正式な電子文書として認められることとなりました。さらに2015年の税制改正により、スマホで撮影した画像データについても正式な電子文書として認められるようになっています。

これらの法律に準拠するためのポイントとなるものが、「見読性」「完全性」「検索性」の3つです。

〇見読性…作成した文書を表示したり印刷したりすることで、内容を確認できること。
〇完全性…保存されたデータが、データの原本と同一のものであり、改ざんされていないものであること。また、保存期間中にデータが消失してしまわないこと。
〇検索性…必要な際に、データを探し出せること。

これらの要件を満たすことにより、請求書をデータとして保存することができます。

2. 請求書を電子化するメリットとデメリットを紹介

請求書の電子化を導入するか否かを検討する際には、メリットとデメリットを比較検討する必要があります。

ここでは、請求書を電子化する際のメリットとデメリットについて、それぞれ3点紹介します。デメリットについては、対策方法も併せて紹介するため、ぜひ参考にしてください。

2-1. 請求書の電子化によるメリット

請求書の電子化による主なメリットは、以下の3点です。

〇業務を効率化できる
請求書を電子化することにより、送付側・受領側の双方で業務効率化を図ることができます。

【送信側で実現される業務改善】
・請求書の封入手続き(書類の印刷・捺印・封筒への封入・宛名の印刷・郵送手配)が不要となる
・請求書の到着確認が容易に行える

【受領側で実現される業務改善】 ・請求書をデータとして保存できるため、会計ソフトに手動で転記したり、書類をファイリングしたりする作業が不要となる
・簡単に請求書を検索できる

また、パソコンが1台あれば請求書発行業務を行えるため、在宅勤務者やリモートワークスタッフであっても、請求書を発行することが可能となります。

〇コスト削減につながる
請求書を電子化してペーパーレス化することにより、以下のコストを削減することができます。

・請求書の印刷代
・封筒代・用紙代・インク代
・請求書保管スペースにかかる費用
・郵送費
・人件費

また、受領側でも保管や検索にかかる手間を解消できるため、人件費などのコストを削減することが可能です。

〇送付履歴が請求書送付の証拠となる
メールで請求書を送付することで、請求書の送付履歴を確実にチェックすることができます。相手方から期日までに支払いがされないケースで、「請求書が届いていない」という食い違いを防ぐことが可能です。

2-2. 請求書の電子化によるデメリット

請求書の電子化にはメリットだけではなく、デメリットも存在します。代表的なデメリットは、以下の3点です。

〇電子化の受け入れに難色を示す企業が存在する
企業によっては、紙媒体の請求書しか認められていなかったり、紙媒体の請求書が好まれていたりすることがあります。

・社内規定により、請求書は紙媒体のものを使用することが決まっている
・常時、取引先がパソコンを使用できる環境ではない
・請求書に関する取引先独自の指定書式が決まっている

このようなケースでは、顧客の要望に応えて、紙媒体の請求書を発行する必要があります。ただし、近年は紙に対して強いこだわりのある企業は減少しています。そのため、取引先の状況を考慮しつつ、請求書の電子化を進めましょう。

〇情報漏えいのリスクがある
請求書の電子化により、情報漏えいのリスクが増大する可能性があります。

・企業外部からのサイバー攻撃
・企業内部からの情報の流出

インターネットに接続したパソコンにデータを保存する場合、外部から企業内部のデータにアクセスされる可能性があります。機密性の高いデータについては、企業外部からはアクセスできないパソコン・サーバーに保存するなどの対策を講じなければなりません。

また、スタッフによる情報漏えいを防ぐためには、データのアクセス権限を必要最小限に設定したり、アクセスを常に監視できる体制を整えたりする必要があります。

〇ID・パスワードや利用履歴を管理する手間がかかる
電子化した請求書を適切に管理するためには、個々のスタッフに設定したID・パスワードを管理したうえで、アクセス権限や利用履歴の監視などを行わなければなりません。
管理にかかる手間を減らしたい場合は、データにアクセスできるスタッフの範囲を制限しましょう。データにアクセスできる人数を制限することで、ID・パスワードや利用履歴の管理にかかる手間を抑えることが可能です。

3. 請求書を電子化する場合の注意点

メリット・デメリットを踏まえ、実際に請求書を電子化する際には、押さえておきたいポイントがあります。ここで紹介する注意点を守ることで、電子化したデータをより安全に取り扱うことができます。

〇電子化された請求書を送信する場合の注意点
請求書の電子化データを送信する際は、必ずパスワードを設定しましょう。メールの送信先を間違ってしまう場合などのリスクを考慮して、請求書の電子データとパスワードは2通に分けて別々のメールで送付することが原則です。

また、請求書番号や件名などをメール本文のタイトルに記載し、どの請求書のメールなのかが明確に分かるようにしておきましょう。メールのタイトルに請求書の情報を記載する目的は、トラブルが発生した際を想定して、検索性を高めるためです。

〇電子化された請求書を保存する場合の注意点
電子化された請求書を保存する際は、検索性と保存性が重要です。
そこで、事前にフォルダを作成し、請求時期や宛先のグループなど、目的に応じて情報を検索できるようにしておきましょう。

また、保存したデータは定期的にバックアップを取っておくことが大切です。請求書は、7年間の保存義務期間が法律によって定められています。万が一、データが消失してしまっても大きな問題とならないよう、こまめにデータをバックアップしてください。

まとめ

現状では課題も残されていますが、日本独自のはんこ文化廃止の風潮が強まり、請求書の電子化に各企業は大きく傾いています。請求書の電子化には、業務効率化やコスト削減だけではなく、新しい働き方を支える技術としての側面もあります。

不動産業界では、コンシストが提供する「スケルトンパッケージ」によって、効率的な請求書の電子化が可能です。
スケルトンパッケージは、請求書の電子化だけではなく、物件管理や賃貸管理の機能もセミオーダーで利用できます。必要な機能を必要なだけ組み込むことで、導入コストを抑えられるため、コストを抑えて業務効率化を進めたい不動産会社におすすめのシステムです。

不動産管理業務でお悩みの方、
まずはご相談ください。

ページトップへ