不動産業開業の流れとは?メリット・デメリットも解説

不動産業界はほかの業界と比べると新規参入しやすく、利益を得やすいビジネスであるため、不動産業を開業することを考えている方もいるでしょう。しかし、不動産ビジネスを始めるためには、複数の段階をクリアする必要があります。

今回は、不動産業を開業する際の流れから不動産業を開業するメリット・デメリット、所持しておくべき資格まで徹底解説します。これから不動産業を開業したいと考えている方は、必見です。

1. 不動産業を開業する際の流れ

不動産業を開業するためには、4つのステップをクリアする必要があります。

では、それぞれのステップでは具体的にどのようなことを行うのでしょうか。
まずは、不動産業を開業する際の流れを詳しく解説します。しっかりと知識を身に付けて開業準備を行いましょう。

1-1. 事務所を用意する

不動産業を起業するための1つ目のステップは、事務所を用意することです。
不動産業の設立には宅地建物取引業免許(宅建免許)が必須となりますが、事務所の場所によって免許申請の窓口が異なります。また、融資を受けるためにも事務所や店舗の所在地が決まっている必要があります。スムーズに開業準備を進めるためにも、まずは事務所を用意しましょう。

事務所を用意する際、オフィスの維持費に注意してください。宅建免許は、申請から免許取得まで1か月ほどかかります。事務所を用意してから宅建業の開業まで少なくとも1か月は営業開始ができないため、その期間の事務所維持費は必ず準備しておきましょう。

1-2. 会社を設立する

不動産ビジネスを行う拠点として事務所を用意したら、次に会社を設立するというステップに移りましょう。会社の設立は次のような流れで行います。

不動産業自体は個人事業主として行うことも可能ですが、個人事業ではなく法人として開業することで社会的な信用を得やすくなり、税金面でも優遇されやすくなります。将来的にビジネスを拡大したいと考えている方は、会社の設立を検討するとよいでしょう。

会社設立時の所在地として自宅の住所を使用できる場合もありますが、注意すべきポイントもあります。宅建業法上、事務所には独立性が求められますので、自宅の住所を使用する場合、以下の点に注意しましょう。

●不動産業としての専用出入口があること
●事務所スペースと居住スペースが完全に分かれていること

自宅を事務所にすることで、別の場所に事務所を構えなくてもよいというメリットがあります。開業の条件を確認した上で、自宅で開業するかどうかを決めるとよいでしょう。

1-3. 宅地建物取引士の設置・宅建免許の申請

不動産業を開業するために必要なステップの3段階目は、宅地建物取引士を設置し宅建免許を取得することです。

宅地建物取引士の資格所持者である開業者がほかに5人の従業員を雇用する場合、開業者本人のほかに専任宅地建物取引士をもう1人雇う必要があります。事業の拡大とともに人員を増やす場合は、宅地建物取引士に関するルールにも注意しておきましょう。

宅地建物取引士の設置条件をクリアしたら、宅地建物取引業免許申請を行います。保証協会に加入しない場合は事務所と宅地建物取引士のほかに営業保証金も宅建業法により義務付けられているため、事前に必ず資金調達しておきましょう。

1-4. 保証協会に加入

不動産業を開業するための最後のステップは、宅地建物取引業保証協会(保証協会)への加入です。不動産という高額なものの取引を行う不動産業では、トラブルが起きた際に大きな損害を取引相手に与えてしまうこともあります。

このような損害について取引の当事者に賠償するために、営業保証金として1,000万円を事前に法務局へ供託することが義務付けられています。しかし1,000万円という金額は開業者にとってはかなりの負担となるでしょう。

保証協会に加入して弁済業務保証金分担金(60万円)を保証協会に預けると、営業保証金が免除されます。

保証協会への加入は必須ではありませんが、加入することで初期費用を大きく削減できるというメリットがあります。特に理由がなければ、全国宅地建物取引業保証協会(全宅保証)や都道府県宅建協会、不動産保証協会へ入会しておくほうが無難でしょう。

2. 不動産業を開業するメリットとデメリット

不動産業を開業する流れについて紹介しましたが、不動産業を設立するためには相応の時間や手間、そして資金が欠かせません。また、不動産業を法人格で開業することのメリットと、被る恐れのあるデメリットの両方を把握しておくことが重要です。

ここからは、不動産業を開業することのメリットとデメリットについて解説します。

2-1. メリット

不動産業を開業する主なメリットは、独立しやすく、安定して経営できる点が挙げられます。ほかの業界と比較すると開業資金が安く、新規での参入がしやすい上に、在庫を抱えるといった事態に陥ることもないため、低リスクで安定した経営ができるでしょう。

また高収入が期待できる点も、不動産業を開業する大きな魅力の1つです。契約が取れ大きな利益が得られれば、その分自分の収入も増えます。実績がそのまま収入に直結するため、仕事へのやりがいを強く感じることができるのではないでしょうか。

2-2. デメリット

不動産業の開業には「新規参入しやすく高収入が期待できる」というメリットがありますが、取り扱う金額が大きいので、黒字でも資金ぐりに失敗すると倒産しやすいというデメリットもあることに注意しましょう。

不動産業を設立する際に保証協会に加入しなかった場合、営業保証金として1,000万円を法務局に預ける必要があります。保証協会に加入した場合は大幅に削減できますが、コストがかかることには変わりありません。

取り扱う金額が大きいということもあり、初期の段階で会社を維持できずに事業が失敗するケースもあるため、資金繰りには十分注意が必要です。

3. 所持しておくべき資格とは?

前述の通り、不動産業を開業するためには宅建免許を申請し承諾を受ける必要があり、この一連の手続きには宅地建物取引士の資格が不可欠です。一方で、開業に必須ではないものの、所持することで有利になったりメリットがあったりする資格もあります。

ここでは、不動産業開業時に取得しておくべき資格を3つ紹介します。宅地建物取引士以外の資格も積極的に取り、経営に活用してください。

3-1. マンション管理士

「マンション管理士」はマンションの住民によって構成されている管理組合のサポートを依頼に沿って行うことが主な業務となります。マンションは、修繕の計画を立てたり規約を承認したりするための管理組合を作る義務があります。

不動産業の主な仕事は賃貸物件や売買物件の仲介業ですが、お客様のマンションやアパートの管理を行い管理費をもらうことも不動産業として利益をあげる方法の1つです。
マンションの管理業務も手掛けようと考えている場合は取得しておくとよいでしょう。

3-2. 不動産鑑定士

「不動産鑑定士」は不動産の価値を総合的に判断するスキルと専門知識をもつプロとして高い需要がある資格です。

土地や住宅などの不動産を取り扱う上で、土地や住宅などにどのくらいの価値があるか客観的に判断できることは重要となります。不動産の売買は顧客の人生のなかでも大きな決断が必要となるため、消費者に不動産の適正な価値を伝えるためにも「専門のスキルをもっている」という説得力が必要です。

資格を取得することで不動産の価値について説得力のある説明ができるため、不動産業を営む際に大きな力となるでしょう。

3-3. 土地家屋調査士

不動産業を開業する際には「土地家屋調査士」の資格を取得しておくことをおすすめします。土地家屋調査士とは不動産の新築・増築による居住面積の変更など、表示の登記を行うために測量したり調査したりといった業務を担う専門家です。

不動産の表示の登記(所在地、延べ床面積など)は不動産の持ち主が届出をしなければなりませんが、土地家屋調査士は代理人として登記の申請者となることができます。

売買の仲介だけでなく登記申請まで行えると、不動産業としての業務の規模が広がり、売上も向上するでしょう。

4. まとめ

不動産業を開業する際は、開業の流れや注意点、開業するメリット・デメリットなどを把握した上で、円滑に手続きが進められるよう資金や申請書類、必要な資格を所持している人材を準備しておくことが大切です。

宅地建物取引士の資格があれば不動産業を開業することはできますが、マンション管理士や不動産鑑定士といった資格があると、さらにスムーズに会社運営を行えます。
不動産業の開業を検討している方は、当記事を参考に上手に資格を活用し事業の幅や業務範囲を広げましょう。

不動産管理スケルトンパッケージ

お問い合わせ

ページトップへ