コラム

不動産業界の業務効率化は可能?
業界の課題やシステム選定のポイントを紹介

近年、「働き方改革」という言葉を耳にする機会が多くあります。しかし、いまだに長時間の業務が必要な業界も少なくありません。不動産業界も、そのような業界の1つだといえます。

残業時間を削減するためには、業務効率化を図る必要があります。そこで今回は、不動産業界の現状から具体的な課題、業務効率化に向けたツールを事例を用いて紹介します

1. 不動産業界の概要

不動産業とは、土地や建物といった不動産を扱う業種のことです。戸建住宅やマンション、アパートはもちろん、商業施設や駐車場など、扱う範囲は多岐に渡ります。
また、その仕事内容も多岐に渡り、大きく以下の4つに分けられます。

●開発 ●販売 ●賃貸 ●管理

まずは、それぞれの仕事内容について簡単に紹介します。

1-1. 開発

開発とは、大きなマンションや商業施設などの建物のデザインやコンセプトなど、建物の企画立案を行う仕事です。いわゆるデベロッパーと呼ばれる企業を指します。

デベロッパーは、不動産の企画をはじめとして、用地の仕入れなども行います。
一方で、企画は行いますが、実際の建設を直接行うことはありません。デベロッパーは、街づくりに大きく影響を与えることもあり、不動産業界の中でも人気の仕事の1つだといえます。

1-2. 販売

販売は、その名の通り、建物を顧客に売ることが主な仕事です。一戸建てや分譲マンションを売ることもあれば、土地を売ることもあります。

先ほど紹介したデベロッパーのほか、ハウスメーカーや住宅販売会社などが販売に該当します。扱う建物にもよりますが、非常に大きな金額を動かすことになるため、顧客の人生にも大きな影響を与える仕事だといえるでしょう。

1-3. 賃貸

賃貸とは、主に一戸建てやマンション、アパートなどの賃貸や売買の仲介を行う仕事です。
賃貸仲介会社がこれに該当します。街中で見かける不動産会社の多くは、この賃貸仲介会社です。

一人暮らしを始めるときなどに利用したことがある人も多いのではないでしょうか。大手の賃貸業者から個人不動産まで幅広い規模の賃貸仲介会社が存在します。

1-4. 管理

管理は、マンションをはじめとした建物などの保守・管理を行う仕事です。具体的には、家賃の集金や駐車場の管理、入居者の斡旋、設備の維持・管理、さらには清掃など、業務内容が多岐に渡る点が特徴です。
建物の入居者が受けているこれらのサービスは、不動産管理会社によって提供されています。

2. 不動産業界の現状・課題

不動産業界では、長時間労働や激務がある職場も多いのではないでしょうか。内閣府が発表している資料では、不動産仲介業に従事する人で、週労働時間60時間以上の雇用者の割合は2013年の10.3%から2018年には6.2%まで改善しています。
とは言え、6.2%という数字は決して低くはありません。他の業種に比べると高い水準と言えます。

週60時間の勤務は、労働基準法の週40時間以下の規定を超えているだけでなく、36協定によって決められている1ヶ月の残業時間も超えています。

こういった背景もあり、不動産業界は離職率が低くありません。不動産業界において、残業時間の削減は大きな課題であるといえるでしょう。

(引用元:内閣府 仕事と生活の調和レポート2018 4P / http://wwwa.cao.go.jp/wlb/government/top/hyouka/report-18/h_pdf/gaiyou.pdf

2-1. 業務効率化を望む声

不動産業の中でも、特に不動産仲介業者はその業務内容が多岐に渡ります。店舗を訪れる顧客の対応はもちろん、メールや電話での問い合わせ、さらには物件や顧客情報の管理、建物の修理依頼対応、売上管理、内見対応など、挙げればきりがありません。
また、顧客対応のために休日出勤することや、営業時間外に対応することもあります。

膨大な業務量である一方、デジタル化があまり進んでいない部分があることも事実です。
例えば、手書き・手入力で日報や帳票を管理する、物件情報がFAXで送られてくるといった業者もまだまだ存在するほどです。
業務範囲の広さに加え、このようなアナログ的な側面も不動産業の長時間労働の背景にあると考えられます。

実際に業務効率化を望む声は多く、業務の生産性向上のために「長時間労働の見直し」のほかに、「システムの導入」といった希望も多い傾向にあります。また、どのような業務でシステム化を望むのかという質問では、「顧客のデータ管理」と答える人が多く見られました。
このように、不動産業界では業務効率化を希望する声が上がっており、中でもシステム化を望む人が多くいることが伺えます。

3. 不動産業の業務効率化におすすめのツール・システム導入事例

業務の効率化を図るために導入するシステムやツールには、様々なものがあります。
ここではいくつかのおすすめのツール事例を紹介します。

<ケース1>文書管理機能のあるシステム導入した企業

この企業では、契約書などの文書を紙で管理しており、必要な時に書類がすぐに見つからない、事業所間で受け渡しにコストがかかるといった課題がありました。
しかし、システムを追加してからは、検索機能ですぐに必要な書類が見つかるようになったほか、クラウドを利用することで事業所間でも簡単に書類が確認できるようになりました。

<ケース2>各事業所データを一元管理できるシステムを導入した企業

複数の商業施設の管理を行う企業では、施設ごとに管理システムや業務手順が異なっていたため、それらを別々に確認する必要があり、業務の負担が大きいという課題を抱えていました。
システムを導入したことで、管理システムの統一が可能となり、すべての施設の一元管理が実現されました。
これによって業務効率が格段に向上させることができました。

このように、システムやツールを利用することで、これまで手作業で行なっていた作業や、ルーティーンで行なっていた簡単な作業が簡単に行えるようになるため、大幅な業務効率化およびコストカットが期待できます。

4. 業務効率化のツール・システムを選ぶポイント

業務効率化ツール・システムには様々なものがあるため、どれを選べばいいか悩むケースもあるのではないでしょうか。
これから初めてツールやシステムを導入する場合は、以下の点を押さえて選ぶといいでしょう。

●導入目的 ●クラウド型orオンプレミス型 ●使い勝手 ●汎用性

〇 導入目的

まず、ツールやシステムを導入する前に、導入の目的をよく考えるようにしてください。
「他の企業が導入しているから」「評判のツールだから」といった理由だけで導入してしまうと、自社の業務とは関係ないものを選んでしまう恐れがあります。
今現在、業務の中で何に時間がかかっていて、何を改善したいのかといった自社の課題踏まえた上で、課題解決に適したツールやシステムを選択しましょう。
そのためにも、まずは業務フローを洗い出し、把握することが大切です。

〇 クラウド型orオンプレミス型

以前は、簡単にいうと企業が自分でシステムを管理する「オンプレミス型」のシステムが一般的でした。
しかし、現在では、インストール不要でどのパソコンからでも利用できる「クラウド型」のシステムが増えてきています。
クラウド型はソフトウェアのアップデートにも対応可能なほか、導入コストが安いという特徴があります。
そのため、特別な理由がなければクラウド型を選んだ方がいいでしょう。

〇 使い勝手

実際に使ってみたときの使いやすさも、選ぶときのポイントです。いくら多くの機能を有していても、それを使いこなすことができなければ、業務効率化は実現しません。
使用する従業員の中には、新しいシステムやツールが苦手な人もいるかもしれないため、事前に意見を聞いたり、導入後のアフターフォローを行うなどして対応しましょう

〇 汎用性

汎用性が高く、希望に応じて機能が追加できるシステムがおすすめです。このようなシステムの特徴は、すでに業務に導入している既存のシステムがあったとしても、そのシステムを邪魔することなく、必要な機能を追加することができる点にあります。

5. まとめ

不動産業界は、他の業界と比べても残業時間が多い業界です。
また、業務においてはデジタル化があまり進んでいないという側面もあります。
そのため、業務効率化を図る余地は十分にあるため、システムやツールの導入は非常に有効だといえるでしょう。
実際に導入する際は、目的をはっきりとさせ、使い勝手を考慮しながら選ぶようにしてください。

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